沖縄より、戦後史雑感

SPC太郎

2007年10月25日 17:30

沖縄の友人からのメールがあって、その後書棚をのぞき込んでいたら
私なりの「沖縄関係図書」を選んでみた。
沖縄に根付く問題、第一尚王朝、第二尚王朝から沖縄県設置、大東亜戦争、沖縄県祖国復帰と延々に歴史的に辛い立場にあったからこそ「沖縄独立論」が続いている。1997年に発行された「沖縄独立宣言」は、大山朝常先生の著書。
元沖縄市長=以前のコザ市長である。続編を書こうとしているさなか逝去された。
著書の左下は、大山先生の名刺。2~3度お会いしたが最後は、新大阪駅近くのホテルロビーでお茶をごちそうになつた。その優しい笑みに、仏様の様な感慨を受けた。
現在の沖縄市、当時のコザ市長を4期16年勤められている。特に1970年のコザ騒動の時や安保騒動、祖国復帰問題に活躍されてきたことから、その苦労を言葉にあらわせないものだと思う。
政治的な立場からすれば当然にその著書を書き残されたのだとーー


 「南方同胞援護会17年のあゆみ」は、(財)沖縄協会の戦後の復帰までの活動の歴史である。1975年~6年頃にお会いしたが
当時の協会専務理事の吉田嗣延先生等が中心となり戦後の苦節
を乗り越えられて残された活動報告である。
当時は、「南方同胞援護会」と称していた中、後、(財)沖縄協会となっている。
戦後の同胞達の援護から、復帰前の沖縄との折衝、復帰に至る
経緯等があらわされ苦節が忍ばれる。

沖縄について、専門的に学んだわけでもなく雑学だけであるが、ただ、学生時代の延長に生きている人間として当時の人生観がつきまとっていることは確かである。
その中で、選んでみただけである。
一方で、「沖縄学の父」と呼ばれた伊波晋猷の「古琉球」(岩波文庫)等に視点を移すと、文学的な見地からの本土との共通点が多々あり無関心ではいられなくなる。
沖縄の万葉集と言われた「おもろそうし」(難しくて)、天孫降臨にまつわる「久高島のイザイホー」、馬琴や三島由紀夫の「椿説弓張月」、言語学からくる母音の変遷。
食の文化、酒=泡盛の文化。


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