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Posted by 滋賀咲くブログ at

2007年11月13日

満鉄の株券

南満州鉄道(株)の株券

南満州鉄道(株)と言えば、満鉄と略称されて大陸での満州国創設に一役かったことは議論が難しくなるので本題からははずします。
しかしながら、
満鉄沿線は、世界でも有数の都市計画でまちづくりがなされたこともある。
当時の、ヤマトホテルや関東軍司令部、その他は未だに近代的な様相を残しながら利用されていると言われている。
満鉄の調査資料も膨大なもので専門家にとっては近代中国史、アジア史を語るに大切にされている。
また、昭和13年(1937年)に設立された満映=満州映画協会は近代映画を切り開いたことでも評価を得ている。
政治的な色彩を抜き、娯楽中心に映画を広めたといえそうである。理事長・甘粕正彦は元憲兵大尉で関東大震災の後、大陸に渡り
満映を五族共和の旗印として、関東軍とは一線を引き、独自の道を歩んでいる。
                                           
 
満鉄の株券で500円額面。50円の10株券である。

時の満鉄総裁、林博太郎の名前が見える。中央のSLは、専門家によるとミカイ型かミカロ型の貨物車を索引しているもの。
満鉄と言えば、アジア号のパシナ981号の流線型が有名だがこれは違う。

満鉄は、遼東半島の付け根、日露戦争で有名となった旅順のほど近く大連埠頭~奉天~新京(長春)~ハルピンまでのびている。
日露の戦役の後、大陸への窓口として夢とロマンを運んだ事もあった。
明治38年に東清鐵道がロシアから譲渡された後、明治36年に満鉄が設立され、翌年に大連に移転している。

話がそれだしたが、
満鉄、満州を知る手かがりに、おすすめ図書を。
「満州まぼろし旅行」川村 湊(文春文庫)        「満州帝国の誕生」山川 暁(学研文庫)
「満蒙独立運動」波多野勝(ベスト親書)         「満州見聞録」ハインリッヒ・シュネー(講談社学術文庫)
「図説・満州帝国」太平洋戦争研究会(河出書房)   「世界史の中の満州帝国」宮脇淳子
「甘粕正彦」角田房子(ちくま文庫)            「満州裏史」太田尚樹(講談社)
その他、石原完爾関係、日露戦役関係、関東軍関係等々  


Posted by SPC太郎 at 08:25Comments(0)読書

2007年10月25日

沖縄より、戦後史雑感

沖縄の友人からのメールがあって、その後書棚をのぞき込んでいたら
私なりの「沖縄関係図書」を選んでみた。
沖縄に根付く問題、第一尚王朝、第二尚王朝から沖縄県設置、大東亜戦争、沖縄県祖国復帰と延々に歴史的に辛い立場にあったからこそ「沖縄独立論」が続いている。1997年に発行された「沖縄独立宣言」は、大山朝常先生の著書。
元沖縄市長=以前のコザ市長である。続編を書こうとしているさなか逝去された。
著書の左下は、大山先生の名刺。2~3度お会いしたが最後は、新大阪駅近くのホテルロビーでお茶をごちそうになつた。その優しい笑みに、仏様の様な感慨を受けた。
現在の沖縄市、当時のコザ市長を4期16年勤められている。特に1970年のコザ騒動の時や安保騒動、祖国復帰問題に活躍されてきたことから、その苦労を言葉にあらわせないものだと思う。
政治的な立場からすれば当然にその著書を書き残されたのだとーー


 「南方同胞援護会17年のあゆみ」は、(財)沖縄協会の戦後の復帰までの活動の歴史である。1975年~6年頃にお会いしたが
当時の協会専務理事の吉田嗣延先生等が中心となり戦後の苦節
を乗り越えられて残された活動報告である。
当時は、「南方同胞援護会」と称していた中、後、(財)沖縄協会となっている。
戦後の同胞達の援護から、復帰前の沖縄との折衝、復帰に至る
経緯等があらわされ苦節が忍ばれる。

沖縄について、専門的に学んだわけでもなく雑学だけであるが、ただ、学生時代の延長に生きている人間として当時の人生観がつきまとっていることは確かである。
その中で、選んでみただけである。
一方で、「沖縄学の父」と呼ばれた伊波晋猷の「古琉球」(岩波文庫)等に視点を移すと、文学的な見地からの本土との共通点が多々あり無関心ではいられなくなる。
沖縄の万葉集と言われた「おもろそうし」(難しくて)、天孫降臨にまつわる「久高島のイザイホー」、馬琴や三島由紀夫の「椿説弓張月」、言語学からくる母音の変遷。
食の文化、酒=泡盛の文化。
  


Posted by SPC太郎 at 17:30Comments(0)読書